第20回長崎セミナー(2009.12.5)

講演「子どもの性、みんなの性 もっともっと幸せに」

  副題 ~性を肯定し大切にするための学び~  

講師:関口久志高等学校教師から大学講師に。現在京都教育大学教授、性教協幹事)

 現代の子どもたちの性的興味と許容度は、親世代とは格段の差がある。男子は享楽的な情報のみ、女子は、少女雑誌やコミックからロマンチック幻想とセックスの一体化と影響を受けている。子どもは決して寝ていない。 

 これからの性教育の原則は、①肯定的に ②科学的に(事実・真実・現実) ③多様的に((個性的・自己決定)である。大多数のみでなく、少数の子どもを含めて、「みんなの生命尊厳を大切にする授業」を実践してほしい。性教育の目的は、人間の尊厳に見合った、生命と生活の保障を基盤に、心地よい人間関係に基ずく多様な性の幸福を実現すること。」みんなで、性の幸せをつくり出すために、大人も性を学びながら、子どもの実態とニーズに合った性教育を、と熱く語られました。関口先生の講義は人気で、いつも300人位の大学生の前で講義されるという。今日は寂しい人数でしたが、熱い熱気の中で行われました。

 

パネルディスカッション 「今、子どもたちに起こっていること」 コーディネーター:安日泰子さん

梅木知恵子さん(助産師として病院勤務)

 最近の傾向として、10代の子が平気で?産むという決断をすることに驚いている。「産み、育てる」ことに現実感を持たない子どもが増えたように感じている。大村市内で出前授業も行っている。

柿田多佳子さん(長崎こども・女性・障がい者支援センター勤務)

 H20年度、285件の虐待相談があり、ネグレクト39.6%、身体的虐待33.7%、心理的虐待20.0%、性的虐待6.7%(19件)だった。性的虐待については、毎年養護教諭に相談して発覚する事例があり、子ども達にとって、保健室が大切な場所だと感じている。今後、児童養護施設での性教育など模索できないだろうかとの提案もありました。

森ふみ子さん(養護教諭

現在勤務の高等学校の様子や、以前勤務した学校での性的虐待についても話してくださいました。

 *厳しい現実だからこそ、知恵を出し合い、連携していくことの大切さを痛感。

 

性教育実践の「小さな花」ブース

💛レインボーさんばハウス(中村まり子開業助産師)  💛からだ探検隊(長崎大学医学部保健学科学生)

💛オープンクリニック報告(やすひクリニック&長大学生) 💛性教育教材教具(長崎性教協会員)

💛長崎県の子ども「性の悩み」って?チャイルドラインながさき